インフルエンザが流行する前に、正しい知識を身につけましょう。
普通のかぜといわれる症状は、のどの痛み、鼻水、くしゃみ、咳などが中心で、全身症状はあまりみられません。発熱もインフルエンザほど高熱にはならず、それほど重症化することはありません。
症状も2~3日ほどで治まります。
インフルエンザは普通のかぜの症状(のどの痛み、鼻水、くしゃみ、咳)と38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身症状が強くみられます。 さらに、気管支炎、肺炎、小児では中耳炎、熱性けいれんなどを併発し、重症化することもあります。 症状は普通のかぜと違って1週間以上続きます。
インフルエンザはとても感染力の強い病気です。家族や職場で1人でも感染している人がいると家族・同僚全員があっというまに感染してしまうという危険性もあります。
インフルエンザの主な感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」の2つですが、条件によっては「空気感染」する場合もあります。
インフルエンザ感染者の咳やくしゃみなどによって放たれる「飛沫」や「唾液」「鼻水」などの微粒子によって感染することをいいます。感染者がそばで咳などをした場合、飛沫感染する可能性があります。 通勤電車の中や人の混雑する場所では飛沫感染の可能性が高くなります。飛沫感染はくしゃみをしている人を避ければ感染を防ぐことができます。
インフルエンザウィルスが付着したものを触ることでも、インフルエンザに感染することがあります。
感染者が咳やくしゃみを手で押さえた手で触ったもの(机、ドアノブ、つり革、スイッチなど)や鼻水が着いたタオルなどに触ることで健康な人の手などにウイルスが付着することがあります。その手で目や鼻、口に触れると粘膜・結膜などから感染することがあります。
飛沫より小さい微粒子、飛沫核により感染することをいいます。感染者のくしゃみなどで放たれた飛沫核は粒子が小さいのでしばらく空気中を漂っています。室内で感染者がくしゃみなどをした場合、2~3時間は空気中を漂っていると言われています。空気感染は何時間も影響が残るので避けることが難しいですが、ウイルスは高温と高湿度に弱いので、できるだけ換気を行い、温度と湿度を一定以上に保つようにすると感染する可能性が少なくなります。
インフルエンザが流行している土地への渡航は避ける、人ごみや繁華街は避ける、マスクをする、念入りに手洗いをする、うがいをするなど、感染しないよう自ら行動することが大切です。
外出する時が一番インフルエンザに感染する可能性があり危険です。冬場の流行時はいつ感染してもおかしくないと考えても良いでしょう。
外出する時は必ずマスクを着用するようにします。マスクにもウイルスを防げるもの、鼻まで隠れる形のものを択ぶようにします。外出時には手袋や帽子、重ね着などをして体を冷やさないようにしましょう。
インフルエンザに感染しやすいと思われる人ごみの多い場所(人が多く集まり、換気の悪い場所)は避けましょう。地下鉄や混雑したバスなどは要注意です。
咳やくしゃみをしている人から遠ざかる。つり革やポールなど多数の人が触れるものに触った後はできるだけ早く石鹸で手洗いをするよう心がけます。
家族の中で1人でもインフルエンザに感染するとあっというまに家族全員が感染してしまうということがあります。
家庭内での感染を防ぐ為にまず、タオルなどの日常用品の共用は避けましょう。タオルについたウイルスから感染してしまう可能性があります。
食事も個別に配膳し大皿から直接箸でつまむようなものは避けるようにします。
帰宅後、ペットを触った後、トイレの後、食事の前は必ず石鹸で手洗いするようにします。
インフルエンザウイルスは低温度・低湿度を好みます。室内の温度と湿度を高めに保つようにします。加湿器や部屋にスプレーで水を撒いたり、濡れタオルを干しておくのもいいでしょう。
かぜをひいてもなかなか病院に行かない人がいますが、今の時期は早めの受診をこころがけましょう。もしインフルエンザに感染していた場合発症後48時間以内に、抗ウィルス薬を投与した方がいいと言われています。かぜかな?と思ったら軽く考えずまず受診してください。
かぜやインフルエンザなどの感染拡大を防止するために、 「せきエチケット」を守りましょう。
せきで1.5メートル、くしゃみで3メートル、ウイルスを含むしぶきは飛び散ります。
病院などに「せきエチケット」に関するポスターが貼られているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?感染しないよう心がけることはもちろんですが、感染している人が他の人に感染させないためにできることもあります。手洗い・うがいのほかにマスクをすることを忘れないようにしましょう。