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呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)測定器 NIOX VERO(ナイオックス ベロ)
当院では平成27年6月より呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)測定を開始しています。
呼気(はいた息)に含まれる一酸化窒素(NO)の濃度を測定して気道の炎症状態を評価する、新しいぜんそくの診断方法です。
FeNOの上昇は、気道に好酸球性の炎症があることを示します。ぜんそくの診断や、炎症の程度により増減するためぜんそく治療が 必要かどうかの判断や、また薬の効果も分かるため投与量の増減にも役立ちます。そのため治療の効率化にもつながると考えています。
どうして一酸化窒素(NO)が増えるのか?
ぜんそくにより、好酸球性の炎症が起きると気道の上皮で誘導型NO合成酵素(iNOS)というNOを作る酵素が増えます。 そこで、はいた息のNO濃度を測れば結果的に気道の好酸球性炎症の程度が分かるという仕組みです。
なにがわるのか?
気道に好酸球性の炎症がおきているかどうかがわかります。そのため、ぜんそくの診断に役立ちます。 ぜんそくのコントロールが良好かどうかの目安になります。
最近多い、せきぜんそくの診断にも役立ちます。
検査値の意味は?
日本人の成人健康者での正常値は約15ppbで、正常の上限値は約37ppbです。
ぜんそくを診断する場合、22ppb以上ならばぜんそくの可能性が高く、37ppb以上であればほぼ確実にぜんそくと診断できます。 ぜんそくの治療においては、NOが高値であればステロイド吸入が有効であると考えられ治療の必要性が判断できます。また、適切な 治療によりNOが低下するため治療効果の判定や、薬の増減にも役立ちます。
呼気NO検査の限界や問題点!
残念ながら呼気NO検査も万能ではありません。NOが高値を示さないぜんそくや、せきぜんそくの患者さんもおられます。ぜんそく 症状がある患者さんで、正常値の場合は、ぜんそくや、せきぜんそくが否定できるかというと必ずしも否定できません。他の 疾患の可能性も考えながらもぜんそくの治療をおこなう場合も多々あります。
アレルギー性鼻炎のある方は高めになり、喫煙者は低めになる傾向があるほか、ウイルス感染症や硝酸塩が豊富な食べ物の影響など、 様々な要因も呼気NO値に影響しているようです。
まだ問題点も多い検査方法ですが、咳やぜんそく症状の診断においては、アレルギーの関与の有無を簡便に知ることのできる検査方法であり、 また治療の指標ともなる検査法でもあります。
Q)喘息持ちの友人がいます。喘息とはどのような病気ですか。また、発作を起こした時周囲の人ができることはありますか。
A)喘息は、発作性の呼吸困難、喘鳴(ヒューヒューやゼーゼー)、咳が運動した時や夜間、早朝などに繰り返し起こる病気です。カゼをひいたり、原因となるアレルゲンを吸い込むことで発作が起こります。調子の悪くないときには全く症状がないのも特徴です。
治療は、気道の炎症を抑えて発作を予防するステロイド薬の吸入、気管支を広げる長時間作用性の気管支拡張剤の吸入や貼り薬、抗アレルギー剤などで喘息をコントロールすることによります。
発作を起こした時には、まず細くなった気管支をすばやく広げる発作止めの薬を吸入させて下さい。そして上体を起こした姿勢で休ませて、息をゆっくり深くさせるように声をかけてください。そういった処置をしても、唇が紫色、座り込んで苦しそうにする、話しかけても返事ができないなどが続き改善のない場合は救急の受診が必要となります。
Q)最近、せき喘息が増えていると聞きましたがどのようなものですか。喘息とは違いますか。
A)せき喘息は、慢性的に咳がつづく気管支の病気です。喘息になる一歩手前の状態と考えられており、最近増加傾向にあります。喘息とは少し違い、ヒューヒュー・ゼーゼーといった呼吸音や呼吸困難はありません。
かぜをひいたあとに咳だけが残り咳止めやかぜ薬を飲んでも効かない、3週間以上慢性的に空咳(からせき)がつづく、夜中から明け方にかけて激しい咳が出やすい、寒暖の差やタバコの煙、長話や運動で咳き込みやすい、といった特徴があります。また女性に多い傾向があり、しばしば再発を繰り返します。
せき喘息は、そのまま自然に治ることもありますが、正しい治療をしないと約30%が本格的な喘息に移行するともいわれています。
かぜは治ったはずなのに咳だけがちっとも治らない、といった状態が数週間続いたら、それはせき喘息かも知れません。もし気になる症状がありましたら呼吸器科などへの早めの受診をお勧めします。
当院では、平成27年6月より実施し、診断や治療に役立てております。割と簡単な検査法で、特に痛みや、苦しさは伴いません。 年齢的には6歳以上なら可能な場合が多い様です。
ご不明な点があればお問い合わせください。